2023年もエファジャパンの活動にご理解、ご支援を賜り誠にありがとうございました。
自ら声を上げることができることが難しい子どもたち、とりわけ障害があるがゆえに取り残されていく子どもたちの存在に目を向け、彼らが自からの力で生き抜く術を身につけていくために必要な教育のかたち、学校や地域、家族のあり方を問うた一年となりました。
2024年には、オンラインとICT(情報通信技術)を活用し、誰しもにとってアクセシブル(利用のしやすい)な図書や教材を開発していくのが目標です。
12月中旬から今年最後となる活動現場を訪問してまいりました。
カンボジアの放課後スタディクラブ、ラオスのインクルーシブ教育を実践する小学校で、障害がある子どもたちが隔たりなく学び、遊んでいる姿が瞼の裏に焼き付いています。
学校に通うことはおろか、家からも出れないまま暮らしている子どもたちも多い中で、健常児と一緒に、変わらずに歌い、跳びはねて、人前で表現している彼、彼女たちの姿。
一人ひとり障害は異なり、伴うハードルがあるのですが、友だちであったり、先生であったり、周囲の人々の”意識”の在り方次第で、そのハードルは低くなり、ときにとり払われることさえあるのです。
教授法、教材教具、教員研修もまさにこれからです。私たちエファもその一助となる取り組みを行ってまいります。
そして、支援する立場になるのみでなく、活動先の先生、生徒たちからも真に包摂した教育や社会とは何かを学びたいと思います。日本のみなさんにそのような側面もお伝えしていけるようがんばってまいります。
すべての子どもたちが可能性と創造性を発揮し、「自分ものがたり」を描ける社会に。
来年もどうぞエファとともに歩んでいただきますようお願いいたします。
事務局長 関 尚士
子どもたちに「命と心の栄養」を
開発途上国に暮らす障害者が利用可能な書籍(点字、音声、大活字本など)は非常に限られています。その割合は、毎年出版される本の中で、わずか1%以下と推定されます。
世界盲人連合(WBU)は、この状況を「本の飢餓(book famine)」と名付けました。エファの活動地カンボジアでは、過去30年に及ぶ内戦で学校や図書館が閉鎖され、書物は焼かれました。
子ども向けの本もゼロから作り直さなければならず、障害児のための教材は皆無に等しい状態です。
本は命と心の栄養です。
本がなければ基礎的な読み書きを学べず、生活に必要な情報が届きません。本を読んでさまざまな価値観や文化に触れ、想像力を養うこともできません。
エファは「本の飢餓」をなくし、子どもたちがみずから生き抜く力と、豊かな心を育むための活動を続けています。
歳末募金のご支援は、『どんな困難な状況にあっても、未来を拓きたいと願う子どもたち』の教育支援に使わせていただきます。
下記SyncableのURLをクリック、もしくはQRコードを読み込むと、クレジットカードからの寄付サイトへ移動します。スマートフォンからのご支援も可能です。
エファジャパン歳末募金2023
専用サイト:https://syncable.biz/campaign/4950
特定非営利活動法人 エファジャパン
発行人:伊藤道雄
〒102-0074 東京都千代田区九段南3-2-2 九段宝生ビル3階
TEL: 03-3263-0337
FAX: 03-3263-0338
E-mail: info@efa-japan.org