こんにちは。海外事業担当の鎌倉です。
ラオスの小学校の新学期は、9月1日から始まります。
新学期直後は、学校も新入生の受け入れなどで落ち着かないので、エファの学校訪問は9月下旬からスタートします。
そんなラオスのいまは、雨季の真っただ中です。上の写真はラオスの首都ビエンチャンのようす。
首都とはいえ、まだ舗装されていない、赤土の道が多く残っています。先日、本を積んで小学校に向かっている途中、車のタイヤが赤土にのまれて動かなくなりました。
でも、村の人がトラクターで牽引をしてくれたため、無事に脱出することができました。
この日は、1時間で6キロしか車で進めなかったので、予定していた小学校4校中、3校しか訪問できませんでした。雨が収まったらもう残りの1校にうかがいます。
ラオスの雨季は、6月から10月まで続きます。特に今年は、雨量が多く、南部では洪水が起きています。
(海外事業担当 鎌倉幸子)
エファが支援をしている、ナーハンケー村小学校を訪問しました。そこで校長を務めるサティエン・サラカムさんに、小学校の図書室についてお話をうかがいました。
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私(サティエン・サラカム)は、ナーハンケー村小学校で10年以上、働いています。
ナーハンケー村は、ラオスの中でも農村部に位置します。そのためか、はじめて着任したとき、学校には教材はもちろん、子どもたちの教科書も十分にない状態でした。
「農村部で教員になると、こんなにも大変なのか」と思ったこともありました。
またそのとき、まだこの小学校には図書室がありませんでした。
期末テストに合格できない子どもたち
教科書がない子どもたちもいたので、1冊の教科書を数人の子どもたちが見ながらの授業でした。
そのような子どもたちを考慮し、私はいつも、授業で教科書に書いている文章を声を出して読み、児童はそれを、聞いて覚えるというかたちで進めていました。
教科書はもちろんですが、子どもたちの好奇心を刺激する本があれば、子どもたちの集中力もまた違っていたのかもしれません。
しかし、ナーハンケー村小学校には、教科書以外の本は存在しません。
ラオスでは年に一度、期末テストがあります。30〜40%の児童が不合格でした。10点満点中、平均点は5〜6点前後と、大変低い成績をとる子どもが大半でした。
あるとき、自治労東海地区連絡協議会の皆さまのご支援で、小学校に図書室が設置されました。
図書室ができて、学校が変わった
図書室ができてから、このナーハンケー村小学校が抱える多くの問題が改善されていったのです。
図書室に並べられた色とりどりの本を見て、子どもたちは驚きの声を上げました。ここに通う子どもの中で、絵本がある家は一軒もありません。
子どもたちは、最初はおそるおそる、本を手にしていました。しかし今では、図書室の中にある本をぜんぶ読む勢いで、図書室に来る子どももいます。
新しい本や教材は、教員にとっても、大きな助けとなりました。
教科書だけではなく、図書室にある絵本や参考書を授業で活用できるようになりました。すると、教員たちは、より魅力的な授業を組み立てられるようになったのです。
そして、授業で使われた本に関心を示した子どもたちは、また図書室に来るという好循環が生まれました。
結果として、子どもたちの読む力、書く力が目に見えて向上していきました。また、物語に触れることで、想像力が豊かになっていったのです。
子どもたちは、健康についてや農業のことなど、新しい情報にアクセスできるようになりました。これらの情報は、子どもたちが大きくなってからも役立つものです。
教員が不足していることなど、まだ学校として抱えている問題はありますが、一つひとつ、解決に向けて教育局と交渉していきます。
図書室ができて、子どもたちに豊かな学習の体験の機会を提供することができています。
日本の支援者の皆さまには、心から感謝しています。
私たちは、これからもこの図書室を大切に使い続けることを約束します。
小さい頃にお母さんにせがんで読んでもらった本。社会人1年目でつらいときに先輩に勧めてもらった本。震災のとき避難所で読んで励ましてくれた本。ずっと気になっていて定年してからやっと読んだらとても面白かった本。
本の中のものがたりは、私たちの人生を支えてくれる。
そして、ひとはいつでもどこでも、自分ものがたりを描く力をもっている。
でもまだそれを知らない子どもたちがいます。
これからの未来を担う子どもや青年たちへ、あなたが贈りたい本はどんな本ですか?
アンケートへのご回答はこちらをクリックしてお願いします
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdMGvFgpzTUGLE3g2gQsmb75YJvrh17NJv4ecWQeCeJR80H-Q/viewform
※ご回答いただいた内容は、現地スタッフや子どもたちにお伝えさせていただくほか、エファの情報発信に役立たせていただく予定です。
エファは2023年10月24日(火)、25日(水)に横浜市のパシフィコ横浜アネックスホールで開催される第25回図書館総合展に出展します。
ブースでは、エファの活動の最新情報をお伝えしています。デジタルを活用した図書のデモンストレーションも行っています。ぜひお立ち寄りください。
会期:2023年10月24日(火)、25日(水) 10時から18時
会場:パシフィコ横浜
https://www.pacifico.co.jp/access?_fsi=S1JXvFAH
エファのブースの番号:AD1
参加費:無料
事前申し込みは不要です。ぜひエファのブースにお立ち寄りください。
10月大掃除で国際協力しませんか?
エファのリサイクル募金「ぐるりと。」では、物品の買取額がご寄付になります。
このたび、「ぐるりと。」のメニューに、衣類が加わりました。
仕事終わりの後、12月28日から大掃除をしても間に合わないこともありますよね。
今は「10月大掃除」という言葉があるようです!10月からコツコツと部屋をかたずけて行く人が増えているとか。
衣替えの季節に、ぜひ古着が「ぐるりと。」をご活用ください。
着なくなった洋服や使わなくなったファッション小物が、日本の専門業者を通じて換金され、アジアでの支援活動に大事に⽣かされます。
引越し、断捨離、大掃除などで自宅をすっきりさせて、新たな生活習慣で心もすっきりできるはず!
不要な物をお手元に眠らせたままにするのではなく、また、そのまま捨ててしまうのではなく、気軽な国際協力の一歩を踏み出してみませんか?
リサイクル募金「ぐるりと。」衣類で寄付
専用サイト:
https://brand-pledge.jp/associate/efajapan
段ボールに詰めて送るだけで寄付になります(送料無料)
使わなくなった衣類は、「Brand Pledge」というサービスを通じて、買取価格が寄付になります。
買取価格に関わらず、1件のお申込につき300から500円の寄付が上乗せされます。
ご寄付は、本の飢餓に苦しむラオス・カンボジアの障害がある子どもたちへバリアフリー図書を届けるための活動に役立てます。
服やバッグが支援に変わる仕組み
Brand Pledgeは、ブランド品買取サービスの「ブランディア」と寄付プラットフォームサービス「Syncable」が運営する、ファッションアイテムの買取寄付サービスです。
送られるアイテムを、ブランディアが査定・買取。買取額が、団体への寄付に変わります。
<買い取られるアイテム例>
・洋服、古着
・バッグ
・靴
・財布
・ファッション小物(ハンカチ、タオル、スカーフなど)
多少の汚れや傷があっても、使用するのに難がない程度であれば問題ありません。
例えば、軽度な変色やシミ、スレ、ほつれ等がある商品でも寄付ができます。
※買取できないもの
使用困難なシミやダメージがあるもの、下着、壊れた時計、度入りメガネ、使用した水着、子ども服等についてはお取り扱いできません。ご注意ください。
お申し込み方法
送料は無料です!
まずは、以下のフォームからお申込みください。
専用の段ボール箱が届きます。アイテムを詰めて、無料で集荷依頼ができます。
リサイクル募金「ぐるりと。」衣類で寄付
専用サイト:
新エファパートナー制度がスタートします!
エファは、「本の飢餓(Book Famine)」をなくすための取り組みをさらに前進させていくため、2023年4月から現在の『エファパートナー』を新たにし、マンスリーサポーター制度としてリスタートしました。
前のメルマガでお知らせしたところ、早速、お申し込みをいただきました。ありがとうございます。
▶特設サイトはこちらから
https://www.efa-japan.org/partner/
エファの実現したいビジョンは、「すべての子どもたちが可能性と創造性を発揮し『自分ものがたり』を描ける社会」です。
パートナーの皆さまには、エファと共に歩んでいただきながら、子どもたちの成長や社会の変化を見守っていただきたいと思います。
また、アジアの子どもたちと支え合い、共感し合い、理解し合うことを通じて、皆さまご自身の「自分ものがたり」も描いていただくことを目指しています。
パートナーの皆さまからの寄付金は、その時々に最も必要な事業・活動へ使わせていただきます。
▶特設サイトはこちらから
https://www.efa-japan.org/partner/
特定非営利活動法人 エファジャパン
発行人:伊藤道雄
〒102-0074 東京都千代田区九段南3-2-2 九段宝生ビル3階
TEL: 03-3263-0337
FAX: 03-3263-0338
E-mail: info@efa-japan.org