こんにちは。海外事業担当の鎌倉です。
カンボジアで障害児が通う チルドレン・スタディ・クラブの運営を支援しています。
そのクラブに通っている サト スレイ・ トーさんは赤ちゃんの時にポリオにかかり、いまでも足に障害があります。
心ない言葉を浴びせ続けられてきたサト スレイ・トーさんが「自分ものがたり」を語ってくれました。
今回のメルマガで紹介しています。ぜひご一読ください。
6月21日より、エファの夏募金もスタートしました。すべての子どもたちが可能性と創造性を発揮し、「自分ものがたり」を描ける社会の実現のため、ご協力をお願いいたします。
(海外事業担当 鎌倉)
エファジャパン 夏募金2023 公式HPはこちらから
サト スレイ・トーの決意
私は、サト スレイ・トー。小学校6年生です。
赤ちゃんのとき、ポリオ(急性灰白髄炎)にかかりました。いまでも足に障害があり、歩くのが困難です。
「勉強する必要なんてある?どうせ障害者は仕事に就けないでしょ」
「障害者は、生きようとするよりも、死んだ方がいいんじゃない?」
いつもこんな言葉を投げつけられ、毎日、泣いていました。
2年前、村にチルドレン・スタディ・クラブができました。
同じように障害がありながらも学びたいと願う友だちと出会い、一生懸命勉強しています。
クラブの先生は、いつも温かいまなざしで私を見つめてくれます。
今年、何百人もの人が集まる式典に代表として選ばれ、詩の朗読をしました。
気が付けば、私をからかう人はいなくなりました。
私は将来、先生になって、障害がある子もない子も支えたい。
「私は、自分の夢を実現するために努力を続ける」
私たちのことを想い、支えてくれる、遠い国・日本で暮らすあなたに、お礼とともに、私の決意をお伝えします。
いつかお会いできる日を楽しみにしています。
外交関係樹立70年を機に振り返る歴史
エファは、2004年よりカンボジアで教育と福祉事業を行っています。2021年からは、カンボジアの農村部に暮らす障害児が、集い、遊び、学ぶことができる教室「チルドレン・スタディー・クラブ」を3集合村で運営しています。
2023年は、日本カンボジア外交関係樹立70年の年。いま一度、サトスレイ・トーが暮らす、カンボジアの歴史を振り返ってみませんか。
国民の4分の1が命を落とす
1975年から1979年の3年8ケ月20日続いたクメールルージュ政権下で、国民の約25%が、強制労働による過労、餓死、また虐殺により命を落としました。
虐殺の対象となったのは、前政権の公務員、知識人といわれる医師や僧侶、教員でした。
政権崩壊後、生存した小学校の教員は、約20%と言われています。
カンボジア国立図書館に残ったのは500冊の本のみ
内戦中、カンボジア国立図書館は、兵隊の休憩場所や家畜小屋として使われました。
「本は余計な知識を与えるもの」と多くが燃やされるか、兵士の巻煙草の紙として使われました。また家畜の寝床などにも使われました。
内戦終結後、国立図書館にあった蔵書の内、使用できる本は500冊のみ。
作家も知識人として処刑されてたため、本を書ける人が、カンボジアからいなくなりました。
100校以下からのスタート
内戦中、カンボジアのすべての教育機関は閉鎖となりました。
1979年のクメールルージュ政権崩壊後、再開できた小学校は全国で97校のみでした。いまでも、一番近い小学校まで何十キロも離れている村々があり、通学が困難な子どもたちもいます。
特に障害がある子どもは、進学をあきらめるケースが見られます。
マイナスからのスタート
先生を育てられる先生がいない。
本を書ける作家がいない。
学校を建てるための建築士がいない。
カンボジアでは、人的な資本の損失が、復興を大きく妨げました。
1993年にカンボジア王国となり、民主主義国家の一歩を踏み出します。
カンボジア教育省も教員養成、学校建設、教科書づくりなど、マイナスからのスタートでした。
そのため障害がある子どもたちの法整備が遅れ、2009年に初めて「障害児教育に関する政策マスタープラン」ができました。
障害児への教育については、教員の育成、適切な学習教材の活用、ユニバーサルデザインを考慮した校舎づくり、住民への理解促進が必要ですが、まだ実施・整備は進んでいません。
エファは教育省、福祉省、また地元の学校と連携して教員の育成、教材の開発などを進めていきます。
すべての子どもたちは学ぶ権利を有しています。
エファが実施している教育を受けづらい環境にいるカンボジア、そしてラオスの子どもたちが学び、生きるための力を伸ばすために力をお貸しください。
農村部の障害児に学びの場を
3集合村に「チルドレン・スタディ・クラブ」を設置し運営をしています。月曜日から金曜日まで子どもたちが学んでいます。
教員、村民へのトレーニング研修
障害者の権利を学ぶだけではなく、社会から障害をなくすためにできることを、一人ひとりが考え実行するための研修会を開催します。
アクセシブル(利用しやすい)教材の開発
エファはカンボジアの教育省や日本の専門家の協力を得ながらバリアフリーのデジタル図書などの新しい教材を開発。タブレットの整備等も進め、自ら情報を得る力を育てています。
農園づくり、魚の養殖研修会
障害があっても暮らしを営んでいくための農業や養殖の技術を、子どもたちと保護者向けに研修を通じて伝えています。
子どもたちの笑顔のあるところに、大人も集まる
2021年にチルドレン・スタディ・クラブができた直後、みんなとても静かでした。どうやら学校で発言をするたび「発音がおかしい」「答えが違う」と言われ、声を出すのが怖いといった様子でした。
何度も何度も繰り返し学習することで、答えられる問題が増えてきました。絵本を読むことで、言葉はもちろん、喜びや悲しみという感情を学びました。気がつけば、子どもたちの笑い声にあふれる場所になりました。
いまでは村のおばあちゃんが子どもに伝統舞踊を教えに来たり、お父さんお母さんが世間話をする場所にもなっています。
子どもの笑顔が大人を元気にし、村全体を笑顔にする。
このクラブの継続のため、どうかお力をお貸し下さい。
夏募金のご支援は、『どんな困難な状況にあっても、未来を拓きたいと願う子どもたち』の教育支援に使わせていただきます。
未来を拓きたいと願う子どもたちのために
夏募金のご支援は、『どんな困難な状況にあっても、未来を拓きたいと願う子どもたち』の教育支援に使わせていただきます。
すべての子どもたちは学ぶ権利を有しています。エファが実施している教育を受けづらい環境にいるカンボジア、そしてラオスの子どもたちが学び、生きるための力を伸ばすために力をお貸しください。
<概要>
エファ 夏募金2023
期間:2023年6月21日(水曜日)から8月31日(木曜日)
クレジットカードからのご支援はこちらからお願いいたします。
https://syncable.biz/campaign/4528
エファ公式HP夏募金サイト
https://www.efa-japan.org/post-16911
銀行振込
銀行からのお振込みは、中央労働金庫か三菱UFJ銀行よりお願いいたします。
・中央労働金庫(2963) 市谷支店(299)
普) 1 4 4 2 7 2 5
トクヒ)エファジャパン
・三菱UFJ銀行(0005) 市ヶ谷支店(014)
普) 1 3 4 0 6 9 2
トクヒ)エファジャパン
※寄付金受領書を発行します。銀行からのお振込み後、事務局までメールまたは電話でご連絡ください。
TEL: 03-3263-0337
Email: info@efa-japan.org
郵便振替
00190-6-723415 加入者名) エファジャパン
※寄付金受領書を発行します。払込取扱票通信欄に「夏募金」とご記入ください。
新 エファパートナー制度がスタートします!
エファは、「本の飢餓 (Book Famine)」 をなくすための取り組みをさらに前進させていくため、2023年4月から現在の『エファパートナー』を新たにし、マンスリーサポーター制度としてリスタートしました。
前のメルマガでお知らせしたところ、早速、お申し込みをいただきました。ありがとうございます。
▶特設サイトはこちらから
https://www.efa-japan.org/partner/
エファの実現したいビジョンは、「すべての子どもたちが可能性と創造性を発揮し 『自分ものがたり』を描ける社会」です。
パートナーの皆さまには、エファと共に歩んでいただきながら、子どもたちの成長や社会の変化を見守っていただきたいと思います。
また、アジアの子どもたちと支え合い、共感し合い、理解し合うことを通じて、皆さまご自身の「自分ものがたり」も描いていただくことを目指しています。
パートナーからの寄付金は、その時々に最も必要な事業・活動へ使わせていただきます。
特定非営利活動法人 エファジャパン
発行人:伊藤道雄
〒102-0074 東京都千代田区 九段南3-2-2 九段宝生ビル3階
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