「本の飢餓」障害者が利用可能な書籍が限られていることをそう呼びます。開発途上国では毎年出版される本の中でわずか1%以下。本がなければ価値観や想像力を養えず、生きるための情報も届きません。
エファの活動地カンボジアでは過去30年に及ぶ内戦で学校や図書館が閉鎖され、書物は焼かれました。国立図書館に残ったクメール語の本はわずか500冊だったといいます。
現在も、子どもたち、特に障害児の生活にその爪痕が残されています。
エファは、カンボジアにおける「本の飢餓」の課題と支援の取り組みをテーマにイベントを開催します。
長年カンボジアで教育・文化・宗教の復興に携わってきた手束耕治さんによる講演のほか、エファの最新の取り組みをご報告します。
「本を読みたい」と願う子どもたちの課題と未来を、一緒に考えてみませんか?
■タイトル:カンボジア 500冊の図書〜30年内戦が残した課題と図書づくり〜
■日時:2025年4月17日(木)20:00~21:00
■会場:オンライン
※後日、Zoomのリンクをお送りします。
■プログラム:
1. カンボジアの内戦と出版について(手束耕治さん)
2. 難民キャンプについて(エファ現地パートナーのインタビューより)
3. エファの活動紹介と子どもたちの声
4. 質疑応答
■参加費:無料
■申込フォーム
手束 耕治(てづか こうじ)
1954年徳島県生まれ。駒澤大学大学院で仏教学専攻。学生時代にインド精神世界の旅に参加し世界と出会う、参禅部に入部し禅を修める。大学院でアフリカの飢餓を知り、南北問題に目覚め、ユニセフのボランティア活動に参加。
1984年に卒業し、曹洞宗国際ボランティア会(SVA、現公益社団法人シャンティ国際ボランティア会)に入会し、タイに赴任。カオダイン・カンボジア難民キャンプにて青少年活動を担当。SVAの実施する印刷出版、図書館活動、陶芸教室、担当するユースセンターの伝統舞踊教室で難民キャンプにおける教育・文化活動の大切さを知る。
1984年12月に日本より「おはなしきゃらばんセンター」を迎え、バンコクのスラム、カンボジア難民キャンプ、農村を巡回し、「お話し」のインパクトに衝撃を受ける。
その後、ハンセン氏病棟内に開設したバンビナイ・ラオス難民キャンプ事業で印刷出版、図書館事業に係ると共に、タイの小学校の巡回図書館活動を実施。
1991年3月、東西冷戦の終結と共に和平への道を歩み始めたカンボジアにプノンペン事務所を開設し、印刷出版活動を開始。絵本の出版と小学校への図書館活動、学校建設を通じた教育の復興、仏教文化図書の出版を通じてポル・ポト時代に灰燼に帰した仏教の復興を支援した。
1999年東京事務所に帰任。2004年、80歳になる母と共にカンボジアに再赴任。2014年同会を退職し、現在に至る。シャンティ専門アドバイザー、カンボジア宗教省仏教研究所顧問(立正佼成会カンボジア事務所代表)、NPOハート・オブ・ゴールド東南アジア事務所副所長を兼務。
また、1991年7月に当時20数名しかいなかったカンボジアの在留邦人全員でカンボジア日本人会を設立。2015年にはプノンペン日本人学校を開設した。
2016年、7月1日、社会貢献支援財団より社会貢献者表彰。7月20日、外務省より外務大臣表彰。特技は阿波踊り!
チッタウォン フォンサワン(ミン):エファジャパン海外事業コーディネーター
CHITTAVONG PHONESAVANH (MING)
ラオス人民民主共和国出身。2015年に日本国文部科学省奨学金を受け来日。東京外国語大学国際社会学部ならびに博士課程を修了。2023年に羽田空港サービス株式会社に入職、同空港グランドスタッフとして勤務。2023年11月〜現職。