私は、サトスレイ・トー。 小学校6年生です。 赤ちゃんのとき、ポリオ(急性灰白髄炎)にか かりました。いまでも足に障害があり、歩くのが困難です。
「勉強する必要なんてある?どうせ障害者は仕事に就けないでしょ」「障害者は、生きようとするよりも、死んだ方がいいんじゃない?」
いつもこんな言葉を投げつけられ、毎日、泣いていました。
二年前、村にチルドレン・スタディ・クラブが できました。
同じように障害がありながらも学びたいと願う友だちと出会い、一生懸命勉強しています。クラブの先生は、いつも温かいまなざし で私を見つめてくれます。
今年、何百人もの人が集まる式典に代表として選ばれ、詩の朗読をしました。
気が付けば、私をからかう人はいなくなりま した。
私は将来、先生になって、障害がある子もない子も支えたい。
「私は、自分の夢を実現する ために努力を続ける」
私たちのことを想い、 支えてくれる、遠い国・日本で暮らすあなたに、お礼とともに、私の決意をお伝えします。
いつかお会いできる日を楽しみにしています。
エファは、2004年よりカンボジアで教育と福祉事業を行っています。
2021年からは、カンボジアの農村部に暮らす障害児が、集い、遊び、学ぶことができる教室「チルドレン・スタディー・クラブ」を3集合村で運営しています。
2023年は、日本カンボジア外交関係樹立70年の年。
いま一度、サトスレイ・トーが暮らす、カンボジアの歴史を振り返ってみませんか。
1975~1979年の3年8ケ月20日続いたクメールルージュ政権下で、国民の約25%が、強制労働による過労、餓死、また虐殺により命を落としました。虐殺の対象となったのは、前政権の公務員、知識人といわれる医師や僧侶、教員でした。政権崩壊後、生存した小学校の教員は2割程度と言われています。
内戦中、カンボジア国立図書館は閉鎖。「本は余計な知識を与えるもの」と多くが燃やされるか、兵士の巻煙草の紙として使われました。内戦終結後、国立図書館にあった蔵書の内、使用できる本は500冊のみ。作家も知識人として処刑されていたため、本をかける人が、カンボジアからいなくなりました。
内戦中、カンボジアのすべての教育機関は閉鎖となりました。1979年のクメールルージュ政権崩壊後、再開できた小学校は全国で97校のみでした。いまでも、一番近い小学校まで何十キロも離れている村々があり、通学が困難な子どもたちもいます。特に障害がある子どもは、進学をあきらめるケースが見られます。
先生を育てられる先生がいない。本をかける作家がいない。学校を建てるための建築士がいない-カンボジアでは、人的な資本の損失が、復興を大きく妨げました。
1993年にカンボジア王国となり、民主主義国家の一歩を踏み出します。カンボジア教育省も教員養成、学校建設、教科書づくりなど、マイナスからのスタートでした。そのため障害がある子どもたちの法整備が遅れ、2009年に初めて「障害児教育に 関する政策マスタープラン」ができました。
障害児への教育については、教員の育成、適切な学習教材の活用、ユニバーサル デザインを考慮した校舎づくり、住民への理解促進が必要で すが、まだ実施・整備は進んでいません。
エファは教育省、福祉省、また地元の学校と連携して教員の育成、教材の開発などを進めていきます。
エファが実施している教育を受けづらい環境にいるカンボジア、そしてラオスの子どもたちが学び、生きるための力を伸ばすために力をお貸しください。
農村部の障害児に学びの場を
3集合村に「チルドレン・スタディ・クラブ」を設置し運営をしています。月曜日から金曜日まで子どもたちが学んでいます。
教員、村民へのトレーニング研修
障害者の権利を学ぶだけではなく、社会から障害をなくすためにできることを、一人ひとりが考え実行するための研修会を開催します。
アクセシブル(利用しやすい)教材の開発
エファはカンボジアの教育省や日本の専門家の協力を得ながらバリアフリーのデジタル図書などの新しい教材を開発。タブレットの整備等も進め、自ら情報を得る力を育てています。
農園づくり、魚の養殖研修会
障害があっても暮らしを営んでいくための農業や養殖の技術を、子どもたちと保護者向けに研修を通じて伝えています。
2021年にチルドレン・スタディ・クラブができた直後、みんなとても静かでした。どうやら学校で発言をするたび「発音がおかしい」「答えが違う」と言われ、声を出すのが怖いといった様子でした。
何度も何度も繰り返し学習することで、答えられる問題が増えてきました。絵本を読むことで、言葉はもちろん、喜びや悲しみという感情を学びました。
気がつけば、子どもたちの笑い声にあふれる場所になりました。
いまでは村のおばあちゃんが子どもに伝統舞踊を教えに来たり、お父さんお母さんが世間話をする場所にもなっています。
このクラブの継続のため、どうかお力をお貸し下さい。
エファと協働で事業をしている現地のNGO CADDP プログラムマネジャー
マリムーング・ソペアップ
■エファジャパンは認定NPO法人です。
寄付総額の約40%が税額控除を受けることができます。詳細はこちらをご確認ください。
2023年6月21日(水)~8月31日(木)
中央労働金庫(2963) 市谷支店(299)普)1442725トクヒ)エファジャパン
三菱UFJ 銀⾏(0005) 市ヶ谷支店(014) 普)1340692トクヒ)エファジャパン
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00190-6-723415 加入者名)エファジャパン
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エファは、日本全国の自治体や公立の病院、保育所、福祉施設、交通機関や上下水道などの公共サービスに従事する人たちが行ってきた国際協力事業「アジア子どもの家」を引き継ぎ、2004年に設立された国際協力NGOです。貧困やさまざまな障害のため学校にいけない子どもたちの権利を守り、初等教育の推進や児童労働の削減、障害児のライフスキルの向上に取り組んでいます。
▼「夏募金2023」チラシ
こちらからダウンロードして身近な方へお知らせいただけるとうれしいです。