学びたい。本が読みたい。自分らしく生きたい。そう願うアジアの子どもたち、障害がある人たちの希望がかなう社会を創っていきたい。
遠い国のできごとではなく、自分ごととして、一番大切なことを、改めて考えてみませんか。あなたの想いをぜひ届けてください。
エファの「夏募金 2022」が始まります。
エファの活動地域はカンボジア、ラオス、ベトナムと日本です。貧困やさまざまな差別の中、困難な状況におかれる最も弱い⽴場の子どもたち、特に女の子や障害がある子どもが、安心安全に過ごせる居場所と、自分たちの力で未来を拓くために必要な教育の機会を届ける活動を行っています。
カンボジアでは障害がある子どもたちの小学校就学率が非常に低く、適切な施設や教材、専門知識をもった教員が不足。障害児への偏⾒や差別から、子どもを学校に通わせることをためらう保護者もいます。
そこで障害がある子が⾃分の力で生きてくための能力(ライフスキル)を学び、⾝につけられる場所と機会を届ける活動を始めました。障害児とお母さんのためのチルドレン・スタディ・クラブの設置、教材開発などに取り組んでいます。
学校や地域、コミュニティで、図書館・図書室は大きな役割を果たしています。読み書きを⾝につける、知らない情報に触れ知識を増やす、地域の⼈たちに出会い交流する、⾃分や市⺠の権利を知るなど、学びを保障し、地域社会に参加するきっかけを提供します。
エファは公立図書館支援、図書管理システムの導入、学校図書館や図書室支援、地域コミュニティの図書室サポートなど幅広く活動しています。また学校や地域、コニュニティが持続的、⾃立的に活動を⾏うための知⾒やスキルの提供、⼈材の育成なども⾏っています。
プロム・サム・オーウンさん(Cambodian Agency Development of Disability and the Poor (CADDP) 事務局長)
私が 7 歳になったとき、ポル・ポト時代(1975年~1979年)が始まりました。約4年間でカンボジア⼈口の2~3割にあたる170万⼈が命を落としたといわれています。ポル・ポト兵は私を含め、すべての子どもを親から引き離し、毎日、強制労働をさせました。十分な食べ物がなく、病気になっても薬がなく、多くの子どもたちが死んでいきました。
その後、私は隣国タイの難⺠キャンプに逃げました。そこには学校があったのですが、建物はなく、木の下が教室です。それでも勉強できる喜びを感じました。難⺠キャンプでは互いに支え合って暮らしていました。勉強が辛いときは同級生同士で助け合います。おかげで私は無事に、難⺠キャンプの高校を卒業することができました。
このときの経験は今、私が取り組んでいる「カンボジア農村部の障害児のライフスキル向上プロジェクト」に活きています。学習を続けるためには、励まし合い、助け合う⼈の存在が必要で、がんばろうと思う気持ちが生まれます。
今、ウクライナ侵攻の中で苦しんでいる子どもたちのことを考えると、ポル・ポト時代の⾃分を思い出します。不安でおびえる毎日が終わりをつげ、平和が早く戻るよう願ってやみません。
戦禍に苦しみ、終戦後も極度の飢餓と貧困に苦しむベトナム、カンボジ ア、ラオスの人々の姿を、エファは長い間、見つめてきました。紛争の爪痕は、彼らの心と大地に残り、自ら声を上げにくい子ども、女性、高齢者、障害がある人たちに影を落としています。この苦しみ、悲しみ、憎しみは、将来にわたり、負の連鎖として受け継がれていく。それは日々の報道で知るウクライナ紛争のあり方と、なにひとつ変わりません。このような現実に目を背けてはならないと思うのです。
未来を拓きたいと願う子どもたちが、安心して生きられる環境を守りたい。さまざまな価値観と文化に触れながら、その多様性を豊かさとして捉え、共に生きることのできる社会を創造していく。エファはその使命に基づき、アジアの子どもたちが希望と夢に満ちた「自分ものがたり」を描けるよう、努力を続けてまいります。
特定非営利活動法人エファジャパン
事務局長 関 尚士
誰からも奪われない、生きるための力を育む教育を村のすべての子どもたちに与えたい。
先生と生徒の間に芽生えた、確かな成長の物語が始まります。
「私は、自分の生まれ育った村で小学校の先生になります」少し恥ずかしそうに、でも凛とした表情で、メサさん(15歳・中学3年生)は将来の夢を語ります。
「村には、中学に通えない友だちが大勢います。将来、故郷のだれしもが教育を受けられるようになり、村人の暮らしが良くなるよう先生として手伝いたいです」
カンボジア内戦で最後までポル・ポト派が立てこもり、支配下に置かれ続けた村が、彼女の故郷です。経済発展から取り残され、貧困に苦しむ村で両親は農業を営みますが、収入は日に 3 0 0 円になるか、ならないか。それでもメサさんは夢をあきらめず、奨学金を得られるまでに勉強を重ねました。その熱意に押され、両親は娘のことを応援してくれています。
メサさんが、村の小学校に通っていた当時、大きな影響を受けた存在がプレッチ先生(29歳)です。
2019年以来、エファが支援してきた寺子屋教室で教壇に立つ女性です。
「私も幼いときは生活がとても大変でした。それでもいつしか教員を夢るようになり、町中の家に住み込み家政婦をしながら高校に進学し、勉強を続けました。教育は生きるための力を与えてくれます。村の子どもたちが知識を身につけ、経済的にも、そして心も豊かに生きられること。それを叶えるために、これからも教育の場に立ち続けます」(プレッチ先生)
周囲からの理解と少しの支えがあったことで、夢を実現しつつあるプレッチ先生。その後ろ姿を見ながら、進むべき道を見つけたメサさん。困難の中にある子どもたち、そして日本の私たちが「自分ものがたりを描ける社会」を創る。
希望に続く道を、エファとともに歩んでください。ご支援をよろしくお願いいたします。
2022 年 6 月21 日(火)~ 8 月31 日(水)
銀行からのお振込みは中央労働金庫か三菱UFJ銀行よりお願いいたします。
■中央労働金庫(2963) 市谷支店(299)
普)1442725トクヒ)エファジャパン
■三菱UFJ 銀⾏(0005) 市ヶ谷支店(014)
普)1340692トクヒ)エファジャパン
※寄付金受領書を発⾏します。お振込み後、事務局までメールまたは電話でご連絡ください。
00190-6-723415 加入者名)エファジャパン
※寄付金受領書を発⾏します。払込取扱票通信欄に「夏募金」とご記入ください。
Syncableのロゴをクリックすると、クレジットカードからの寄付サイトへ移動します。スマートフォンからのご支援も可能です。
すべての子どもたちが可能性と創造性を発揮し「自分ものがたり」を描ける社会に。
エファは、日本全国の⾃治体や公立の病院、保育所、福祉施設、交通機関や上下水道などの公共サービスに従事する⼈たちが⾏なってきた国際協力事業「アジア子どもの家」を引き継ぎ、2004 年に設立された国際協力 NGO です。貧困や様々な障害のため学校にいけない子どもたちの権利を守り、初等教育の推進や児童労働の削減、障害児のライフスキルの向上に取り組んでいます。