2009年12月、ラオスでカムワンCCCとシェンクワンCCCを支援していただいている自治労大分県本部の一行が、現地視察のための3回目のスタディツアーを実施しました。団長としてラオスを訪れた森迫副委員長の所感をご紹介します。(PC画面で読み易いよう、エファジャパンで改行を入れました。)
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行ってよかったスタディツアー
自らの体型と現地のトイレ事情(なぜか詳しいのだ!)
を論拠にラオス行き不可能論を展開したが、
携帯用ウォシュレットによってその主張は退けられ、
第3次ラオス支援事業スタディツアーの団長として
現地を訪問することとなった。
ラオスへはタイから船でメコン川を渡って入国した。
大河とはいえわずかに川を一本隔てただけであるにもかかわらず、
タイとラオスの格差は歴然としていた。
20年ほど前にイサーン(タイ東北地方)を訪問したことがあるが、
まさにラオスは20年前のイサーンの姿そのものであった。
道路は路面も側溝も未整備で路肩にはビニールや空き缶が散乱している。
家庭のごみは山に捨てればいずれ土に還るというような感覚が
いまだに払拭されていないのだという。
今回の訪問地は4箇所、
とりわけ最初の訪問地カムワン県少数民族学校では
300人を超える子どもたちと先生方の熱烈な歓迎を受けた。
この学校は県内の少数民族の貧困家庭の子どもや
孤児を預かる全寮制の学校で、
子どもたちは親元を離れて共同生活を送っている。
校長先生からは一昨年訪問した棚村前委員長達から
帰国後に揚水ポンプの贈呈を受けたことが説明された。
この学校以外には2箇所の子ども文化センター(CCC)
と図書館を1箇所訪問した。
今回の訪問で私は実に多くのことを考えさせられ
学ばせてもらったのであるが、
ここでは二つの点について触れることにする。
一つは、私たち自治労組合員はラオスの子どもたちを
支援するだけの力を持っているということ。
それは単にラオスとわが国の経済的格差が
なせる業に過ぎないにしても、
現実に私たちがそんなに無理をすることなく
子どもたちのために何かをしてあげることは可能なのである。
もう一つは、同行した幼稚園教諭の専門職としての卓越した力、
子どもたちをひきつける能力を目の当たりにしたということ。
とにかくあっという間に、言葉の壁をものともせず、
まるで魔法使いのように子どもたちの心をつかまえ、
子どもたちは彼女を中心に目を輝かせて一緒に歌ったり踊ったり。
彼女の存在が間違いなく今回のツアーを実り多いものにしてくれたと思う。
心から敬意を表したい。
さて、以上の二点から導き出した私の結論。
県本部は、
①今後もなんらかの形で支援事業を続けるべきであり、
②現地を訪問する際には、幼稚園部会や保育所部会と連携し
子どもの専門家を必ずメンバーに加えるべきである。
一口に東南アジアといってもタイやベトナムとは違って、
ラオスはまるで私が子どものころの日本の姿そのものをみるようであった。
そんな現地を訪れて私は、
何かできることがあるならば友人にも声をかけてやってみよう、
そしてもう一度ラオスの地を訪れたいと心から思った。
森迫 信夫