エファジャパンは自治労佐賀県本部のご支援を得て、ルアンパバン県で各郡(県より一つ下の行政区)のCCC(子ども文化センター)の支援を行っています。以前、エファジャパンはルアンパバン県の県CCCの運営強化を目指して支援を行っていましたが、県CCCの運営能力に改善が見られたことから、ここ2年間は支援の重点を郡CCCに移しています(ルアンパバン県には県CCCがルアンパバン県の中心部に1つあり、郡CCCが設置されている郡には、各郡にCCCが1つずつあります)。今回は郡CCC支援の一貫として、ルアンパバン県ポントン郡で郡CCCの設置を支援しました。
現在、ルアンパバン県には12の郡がありますが、ポントン郡は2年前にベトナムとの国境沿いの山岳部に出来た新しい郡で、まだCCCはありませんでした。4月27日に、ルアンパバン県CCCの職員5名及びJL(ジュニアリーダー:年少の子ども達をリードし、先生の補佐をする年長の子どもボランティア) 16名と一緒にルアンパバン県CCCからポントン郡まで車で7時間かけて山道を上がり、そしてその翌日の4月28日にポントン郡で郡CCCの設置を行いました。
ポントン郡CCCはポントン村中学校の一室に設立されました。午前中に開かれたオープニングセレモニーには、郡政府の関係者などが出席し、ポントン郡副郡長、ルアンパバン県CCC所長、エファジャパンの崎川がそれぞれCCC設置のお祝いの言葉とポントン郡CCCへの期待を述べました。同日の夜7時30分から行われた祝賀イベントでは、ポントン郡のバスターミナルを会場として、ルアンパバン県CCCのJLが伝統楽器の演奏や、伝統舞踊、演劇を披露し、会場には多くの村人達が集まりました。この祝賀イベントは、CCCではどのような活動が行われているかを村人に知ってもらうことを目的に開いたものです。
ポントン郡は経済的にも貧しい地域ですが、山岳部に位置するためアクセスが難しく、外部からの支援が入りにくい地域です。このような地域でも、子ども達が情操教育を受けることができるようCCCを設置したことは、他の山岳部や貧しい地域でのCCCの先駆けとして、大きな意義があると言えます。今後は、設置だけで終わりにするのではなく、ポントン郡CCCがCCCとして機能していけるよう、ルアンパバン県CCCと協力しながら、推移を見守っていきたいと思います。 (活動国ラオスより)