エファジャパンは個人の方のご支援を得て、2009年〜2010年にラオス南部のチャンパサック県にある小学校・中等学校8校とラオス北部のルアンパバン県にある小学校・中等学校4校の部屋の1室に本棚と本を寄贈し、コミュニティ図書室を設置しました。コミュニティ図書室1箇所当たりの本の蔵書数は400部〜600部と多くありませんが、これらの本は多くの子ども達にとって教科書以外で読むことのできる数少ない本です。
9月28日〜10月2日には、これら12箇所のコミュニティ図書室の活用状況をモニタリングし、新たな本を寄贈しました。
これらの図書室を設置して5年〜6年が経過し、各図書室では多かれ少なかれ運営に問題を抱えているものの、全ての図書室が子ども達によって定期的に利用されているようでした。共通の問題として、「①先生の異動などで図書室の担当者が代わり、新しい担当の先生が図書室の運営についてよく分かっていない。②先生が学校に居る時間が限られているため、図書室の開館時間が限られている。③管理記録簿や本の貸出カードなどを買うお金がない。④本の蔵書数が少ない。」などが挙げられました。
①については、新しい担当の教師への研修の実施をエファジャパンに要望する前に、担当者が代わる度に引継ぎが行なわれていないことが問題であり、この問題を各学校で解消することを新たな研修実施の支援の条件としています。
②については、先生が図書室の開館を担当する必要はなく、年長の子ども達が担当すれば良い、③については、毎年1,000kip(15円)を子ども達から集め、図書室運営のための文房具の購入に充てること、などをエファジャパンのほうから提唱しています。
④については、当面現実的な解決策はなく、政府や外部からの支援をもらえる努力をすることとしています。
②と③については、エファジャパンが他の地域で設置したコミュニティ図書室で実践し始めたところもあり、今回モニタリングをしたチャンパサック県とルアンパバン県のコミュニティ図書室でも、参考にして図書室運営の改善に繋げていってくれればと思います。
(活動国ラオスより)