ハイフォン市のダイバン村とホアビン村の障がい児クラブで、保護者たちがお互いの悩みや思い、体験を語り合うピアカウンセリングを実施しました。ダイバン村障がい児クラブでは4回目、ホアビン村障がい児クラブでは3回目の実施となります。
今回は、ハイフォン市内で家具や手工芸品を製造する作業所で所長を務めるハウさんをカウンセリングの進行役であるファシリテーターとして招きました。参加者たちは、「子どもの障がいのため生活の中で直面する困難」について、悩みや思いを共有しました。
「障がい児(者)が多くの困難に直面するのは現実であり、その中で障がい児(者)が自分自身のことをしっかりと受け止めて、家族と地域がそれをサポートしていく環境づくりが重要です」と話すハウさん。障がい者である自身の体験を踏まえ、障がい児(者)が地域社会の一員として暮らすため、「1.自分自身」、「2家族」、「3.地域」の3つをキーワードとして挙げました。時間が進むにつれ、参加した保護者たちの話にも熱がこもり、ハウさんによる最後の総括では、皆が身を乗り出して耳を傾けていました。
ピアカウンセリングは結論的な答えを求めるものではないため、目に見える具体的な成果は分かりにくい面があります。しかしエファジャパンの現地協力機関などからは、「ピアカウンセリングを他の活動にも取り入れたい」、「ピアカウンセリングの研修を受けたい」という声が出てくるなど、この活動が次第に現地の人たちに受け入れられ浸透してきていることを感じます。
(活動地:ベトナム・ハイフォン市)