エファジャパンでは、ニエムギア子どもの家への支援で長く協力関係にあるベトナム・ハイフォン市で、5つの障がい児教室を支援しています。ベトナム国内には障がいが原因で通学できない子どもが多く存在しており、地域の障がい児教室はこうした子ども達が活動できる唯一の場所になっています。しかしその運営は週1回~月1回、数時間程度で、指導する職員も障がい児教育の知識を持っていません。
こうした状況から、エファジャパンではこれまで障がい児教室の活動を充実させるための資金援助、職員研修などを実施してきました。そして今回、その一環として、支援している5つの教室のうちのひとつドンクオックビン地区で、障がい児の保護者に対する研修を実施しました。
ハイフォン市聾学校の教員が講師となり、障がいが起こる原因や生活上の問題、障がい児への接し方やケアの仕方などについての講義の後、保護者同士で各家庭での様子や悩みを共有しました。これまで保護者が障がいに関する基本的な情報を得る機会は限られており、保護者同士の横のつながりも有りませんでした。そのため、今回の研修は自分の子どもの障がいについての知識を得るとても良い機会になったようで、どの保護者も熱心に受講していました。
研修後、今後の参考とするため保護者の方々に残っていただき、希望する活動などについての意見を聞きました。今回のような研修をもっと受けたいとの声が寄せられた他、職業訓練や地域との交流、専門知識を持った教員の参加など、活発な意見が交わされました。
今回の研修の成果と保護者からの声を基に、他の障がい児教室への支援を検討・実施していく予定です。