ハイフォン市には約2,000人の障がい児がおり、ハイフォン市政府は、地域と交わる機会の少ない障がい児にも外に出て活動をする場を提供すべく、17の障がい児教室を各地区・村の人民委員会の一室や文化会館などに設置しています。
これらの各障がい児教室には学校に通っている軽度の障がい児や学校で勉強できない障がい児20人~40人が集まって活動しています。しかし、障がい児教室担当の職員は、各地区・村の人民委員会の職員や退職した元小学校教師などであり、障がい児に関する専門知識も経験もなく、手探りで活動を行なっています。
また、一つの障がい児教室に対し、政府から支給される活動資金は年間$300~$1,000と十分でなく、活動回数も週1回~月1回と障がい児教室間でばらつきが見られます。さらに、活動内容も音楽楽器の演奏や、絵描き、字を書く練習など単純な活動が繰り返し行なわれているだけです。
エファジャパンはこれらの状況を改善すべく、連合愛のカンパのご支援で3つの障がい児教室の支援を始めました。一つはハイフォン市の中心部にあるドンクオックビン地区障がい児教室。一つはハイフォン市郊外にあるティエンラン町障がい児教室。もう一つは農村部にあるタンフォン村障がい児教室です。
ドンクオックビン障がい児教室はこれまで10代半ば~20代前半の青少年達7人のみを対象に活動していましたが、今後は年少児5歳~10代前半の子ども達12名も対象にした活動を行ないます。3月23日には、これらの子ども達を対象にした交流会がドンクオックビン地区人民委員会で行われ、皆でゲームや絵を描いたりして遊びました。
ティエンラン町障がい児教室は、連合愛のカンパの支援を得たことにより、郊外の診療所内に新しく設置されたハイフォン市で17つ目の障がい児教室です。ここでは、今後20名くらいの障がい児達が活動する予定でいます。3月23日には、障がい児達が集まって1回目の活動が行なわれました。
タンフォン村障がい児教室には23名の障がい児が登録していますが、ハイフォン市の貧しい農村部にあり運営する資金的・時間的余裕がなかったことから、これまでは月1回しか活動が行なわれていませんでした。今後は連合愛のカンパの支援を用いて、週1~2回のペースで活動を行なうことになりました。3月21日には、エファジャパンのカウンターパートであるハイフォン市児童ソーシャルワークセンターの職員が訪問し、集まった障がい児達にゲームを行ないました。
今後はこれらの障がい児教室で、医療系職員による活動実施や保護者を対象にしたリハビリ訓練も行なっていく予定です。 (活動地ハイフォン市より)