自治労岡山県関係職員労働組合連合(以下、岡山県職連合)の組合員のみなさんからのご寄付によって設立された、「イエン村寺子屋教室奨学金基金」による奨学生が、昨年10月に誕生しました。2月、その奨学生の声が届きました。
イエン村はカンボジアの北部、タイと国境を接するプレアビヒア州にあります。同国は全国に公立小学校の設置を進めていますが、地方では設置されていない地域がまだ多く見られます。エファは同州内で、現地NGO・SCADP(スキャップ、エファのカンボジアでのパートナー団体)が運営する5カ所の寺子屋教室の支援を行っています。その一つのイエン村寺子屋教室では、2016年から、公立小学校と同じ教科書を使用し、初等教育6年間の課程を修了できるパイロット事業を開始していました。2019年10月に8名がその課程を終了、その中からカン メサさん(13歳)が奨学生として選ばれました。中学校は村から離れたスロアエムの町にしかありません。家を離れ進学することが経済的に困難なことから奨学金を受け、SCADPが運営する児童保護施設で生活しながら、スロアエム中学校に通い始めたメサさんの声です。
「家族と会えず寂しい時もありますが、SCADPの施設で新しい友だちがたくさんできました。みんなと一緒に作業や勉強をすることで、自信も出てきました。中
学校ではカンボジア語の授業が得意です。小さな子どもたちが好きなので、将来は小学校の先生になりたいです。そのため、さらに上の学校でも勉強したいです。自治労、エファのみなさん、本当にありがとうございました。同じ村出身の子どもたちへの支援を今後も続けてほしいです」。
岡山県職連合の組合員のみなさんのご支援は、確実にカンボジアの一人の少女の未来に灯をともしました。この灯は、この国の未来へ続いています。みなさんのあたたかいご支援に、心より感謝いたします。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 (活動国:カンボジア)