いつになく神妙な面持ちで列に並ぶ子ども達。口の中を診てもらい、OKをもらった子はニコニコ。歯科医のところへ回された子は、ちょっと不安げな表情です。ここは、エファジャパンのカンボジア事業パートナーである市民団体SCADP(スキャップ)の児童保護施設。日本の歯科医・歯科衛生士の団体であるカムカムクメールによる歯磨き指導の一貫で、歯垢のチェックと歯科医による歯垢除去の指示を受けているところです。
カムカムクメールは、カンボジアの子ども達の歯の健康を改善するため2005年に設立されたNPO法人です。2008年にカンボジア子どもの家(国立幼稚園教員養成学校)で訓練生に対する指導を行なった時からエファジャパンの支援地を訪問し、SCADPの保護施設へは2012年1月に続き2回目の指導となりました。
歯科医で代表の沼口先生によると、カンボジアの子ども達には虫歯が多く、日本の50年前のような状況だということです。今回のSCADPでの診察でも虫歯も歯垢も多かったようですが、前回指導を受けていること、また、国立幼稚園教員養成学校に聴講生として通っていた時に歯磨き指導を習ったスタッフが常駐していることもあり、改善が見られています。このスタッフは以前研修を受けたペープサートで歯磨き指導を実演し、好評を博していました。
エファジャパンでは、前回の指導の後SCADPに対し、歯ブラシと歯磨き粉の支援を継続しています。カムカムクメールによる国立幼稚園教員養成学校での指導は昨年で一旦終了しましたが、今後もカンボジアの子ども達の健康を向上させるため、カムカムクメールと協力して支援を進めていきたいと考えています。