ラオスの観光地のひとつであるジャール平原があるシェンクワン県は、過去の戦争で激しい空爆を受けた地域でもあり、大量の不発弾が残っています。現在でも被害に遭う人は後を絶たず、小遣い稼ぎに鉄くずを集める子どもたちも犠牲になっています。
自治労大分県本部の資金でシェンクワン県、カムワン県の子ども文化センター(CCC)を支援しているエファジャパンでは、そうした子どもたちの被害を防止するため、同県本部より追加の資金を得てCCCを活用した啓発事業を開始しました。
CCCは日本の児童館のような施設で、子どもたちの放課後の活動の場になっています。美術や伝統文化など様々なプログラムを提供し、基礎科目以外の授業が不十分なラオスの学校教育を補完する役割も果たしています。
エファジャパンでは、子どもたちの学習の選択肢を広げ、社会活動への参加の機会を提供するためラオス国内でのCCC設立・運営を支援してきました。シェンクワン、カムワンでは、これまでもCCC運営支援の一環として、周辺のゴミ拾い活動を通じた環境美化教育、子どもの権利に関するセミナーなどを実施しています。
今回、UXOラオ(不発弾処理を行うラオスの政府機関)、及びピアエデュケーション(同世代の仲間同士で知識を共有し理解を深めていく方法)を実施しているNGOバーネットの協力を得て、CCCのジュニアリーダー(子どもたちのリーダーとして活動する高校生前後のボランティア)から研修を始めました。
ピアエデュケーションの方法、不発弾のリスクや回避の仕方を学んだジュニアリーダーたちが、これから多くの子どもたちを対象に啓発活動を実施していくことになります。