ラオス図書館事業ではコミュニティ図書室支援を継続しております。
2010年度の支援にて出来ましたヴィエンチャン都内3箇所(ハイソーク村、ノンウェン村、ナーハイ村)のCLが譲渡してから3ヶ月経ちましたので経過をモニタリングしました。
ナーハイ村は首都中心部から22km離れたところにあり、小学校内に図書室を設置しています。村の人口は3038名で小学校には278名の1-5年生の生徒が通っております(注:ラオスの小学校は5年制です)。
12月に開館して以来、延べ65-281名の利用者がありますが、その殆んどは生徒で、村人の利用はまだ多くありません。校長先生は村の会議に出席し、「村の図書室ですから、学校の生徒以外の誰でも本を読んだり借りたり出来ますよ」と宣伝をしています。
小学校5年生(11歳)のティーナちゃんは次のようにコメントしてくれました「本を読むことで多くの新しいことが学べるので本を読むのが大好きです。そして、読書するようになって前より勉強がよく出来るようになりました。私達の生活を変えて下さってありがとうございます。村で初めての図書館なので、皆で大事に長い間使っていきます」
ノンウェン村は首都中心部から15km離れたところにあります。村の人口は2587名で、CLを設置している小学校に通っている生徒は236名です。図書室の修理と本の登録作業などのため、2月に開館したばかりですが、2月は197名、3月1-8日までで176名もの利用者がありました。
利用者である小学校3年制(7歳)のトン君は「もっと本を読みたいのですが、まだ上手に読めません。だから絵を見て楽しんでいます。そしてお兄ちゃんが読んでくれることもあります。来年にはもっと読めるようになるので、そうしたら自分で読みたいです。」と述べています。
ハイソーク村は中心部から6km離れたところにある村です。村の人口は4316名、CLを設置している小学校の生徒は53名です(この村付近には私立小学校があるため、村の人口に対して生徒数が少なくなっています)。この村の図書室は土曜日の午前にも開館しており、村人や他の学校の生徒も利用しています。図書室は12月20日に開館し、その後延べ112-168名の利用者がいます。
小学校のイン校長は「ハイソーク村を代表して、この村に図書館をご支援頂いたことを心より嬉しく思います。この村で小学校校長を務めて10年以上経ちますが、図書室が出来たのは初めてのことです。以前は他の学校に借りにいかなければならなかったので、村内に図書室があるということは子ども達そして村人にとって素晴らしいことです。子ども達は本が大好きで、我々教員は子ども達に本を大切に扱うようにと指導しています。以前は休憩時間にどこかへ遊びにいってしまい戻ってこない生徒もいましたが、図書室が出来たので皆図書室で本を読んで休憩時間を過ごします。また、以前よりも全体的に勉強熱心になりました。」と感謝の言葉と図書室設置後の変化を語って下さいました。
首都圏内でもまだ公立の学校には図書室がないところが多くあります。今後もラオスの子ども達が日常的に本に接し、多くのことを学ぶことが出来るよう皆様のご支援をお願いします。
fromラオス事務所