4月29日~5月7日にラオス北部のルアパバン県とフアパン県に出張し、エファジャパンが支援している21箇所のコミュニティ図書室(CL)のモニタリングをしました。ラオスでは首都ヴィエンチャン以外で本を入手するのが難しく、エファジャパンは子どもや村人に本に触れる機会を提供するため、自治労各県本部や個人のご支援者の寄付により、CLの設置や運営を支援しています。
エファジャパンが支援しているルアンパバン県とフアパン県のCLの多くは、山間部にあります。多くのCLは小学校や中学校、高校に設置されており、「CLが設置されてからは、子ども達が本を読む機会を得て、休憩時間は外で遊ぶだけでなく、図書室で過ごすようになりました。本を読むことで新しい知識を得て、テストの点数も上がりました。」といったコメントを頂きました。一方で課題もあり、本がまだ不足していることや学校の授業で先生たちが忙しくCLの開館時間が限られてしまうこと、図書室が狭く部屋に子ども達が入りきれないことなど、これらの課題をどのように改善していくかを学校の先生達と話し合いました。
今回モニタリングしたCLが設置されている村には、ラオス語を母語としない少数民族の人達が多く住んでいます。彼らは日常生活では各民族の言葉を使っています。ラオス語に慣れていない少数民族子ども達は、ラオスの公用語で教授言語であるラオス語が得意でありません。教科書以外の本に触れて新たな知識を得るだけでなく、色々なラオス語の本を読むことで、少数民族の子ども達のラオス語力も向上して欲しいと思っています。
5月6日にはフアパン県教育局で局長と面会し、「山間部では本が不足し、設備も整備されていません。エファジャパンは他の支援団体が行かないような道路事情の良くない山間部まで行き、支援をしてくれていることに感謝しています。」とのお言葉を頂きました。その夜には教育局の皆さんに夕飯に招待され、ご飯を食べながらお酒を飲み楽しい夜を過ごしました。ルアンパバン県及び、フアパン県教育局の皆さん、今回CL訪問の手配を迅速に行って頂き、ありがとうございました。
ラオスの山間部では村が点在し、道路事情も良くないため、各村は孤立しがちです。CLを通して多くの子ども達と村人が、教科書以外の本に触れる機会を得て、世界観を広げてくれることを願っています。 (活動国ラオスより)