4月に、自治労鳥取県本部支援による「ベトナム ニエムギア子どもの家・ホンバン愛の家における子どもの生活状況改善支援事業」2007年度事業に対する評価会議が、ベトナムハイフォン市で行われました。今回も自治労鳥取県本部から多くの方に参加いただき、エファジャパンからは理事長のイーデス・ハンソンと海外事業担当の高山が同行しました。
施設の財政難に加え、急激な物価上昇や、治安悪化なども加わり、活動にあたって障害となるものは増えてきているものの、ニエムギア子どもの家、ホンバン愛の家ともに、子どもにかかわる保育士や職員たちは非常に熱心に様々な工夫をして子どもたちを保護しあたたかく受け入れている様子が伝わってきました。本事業の目的は食費などの日常生活支援と遠足や交流をなどの文化活動推進支援ですが、両施設ともその目的に沿って支援金を最も有効に使うように努力しています。彼らの努力と熱意のおかげで、2007年度の事業は評価できるものであり活動も順調であったことを確認しました。(後日、2007年度年間報告書を掲載予定)
一つ残念なことは、ホンバン愛の家が移転することが決まり(近くですが)、それにともない、本年4月からホンバン愛の家の活動が一時的に縮小せざるをえない状況になったことです。自治労鳥取県本部とエファジャパンからはできるだけ早く新しい移転先を決め従来通りの保護活動を再開できる体制を整えてもらうことを強く希望していることを伝え、ベトナム側もそのために努力することを約束し、双方の思いが同じであることを確認しました。ハイフォン市には、ニエムギア子どもの家やホンバン愛の家のようなあたたかい施設に保護されるべき子どもたちがまだ多く存在しているのです。
評価会議の後は、子どもたちとの交流がありました。会議が長引いたため子ども達を待たせてしまいましたが、大勢の子どもが集まり、非常に楽しい充実した交流を持つことができました。
また、翌日は、当該事業の目的のひとつである文化活動推進支援の一環として、今回は自治労鳥取県本部の皆さんも一緒に、子ども達と一緒に遠足に行きました。朝、子ども達を迎えに行くと、子どもたちは待ちきれない様子ですでに集っていました。遠足には子どもと職員を含め約30人が参加。行き先は子どもたちの大好きなハロン湾。ハロン湾は海の桂林といわれているほどすばらしい景観を持つ世界遺産であり、遠足ではその中をクルーズし、途中洞窟に立ち寄り、帰りには近くのビーチで海水浴を楽しみました。船の中でもビーチでも子どもたちは日本のおやつや遊び道具に大はしゃぎ。残念なことに大人たちは回りの景色を見る余裕がありませんでしたが、その分子ども達との交流をたくさん持つことができました。最後にハイフォンに戻ってから「さよならパーティ」として、全員でローカルレストランに行き(鳥料理)、夕食をともにしながら別れを惜しみました。
2008年度はホンバン愛の家の状況が気になるところですが、適宜調査と協議を行って見守っていきます。本年度も、二つの施設が順調に活動できるよう協力をし、子どもたちの生活状況をより改善していくために努力し報告していきます。