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エファ通信158号
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みなさま
鳥取で大きな地震がありました。余震も続いているようです。
怪我や家屋の倒壊など、被災されたみなさまには心からのお見舞いと、
鳥取の日常が早く戻ることをお祈り申し上げます。
地震があった当日、私は岡山にいました
(下にちょろっと記事があります)。
突然会議室にいた全員の携帯から警報が鳴り
すぐになかなかの揺れが来て
「(今回警報ちゃんと働いてるな)」などど考えつつ
緊張しながら揺れが収まるのを待っていました。
東北の震災の時東京では震度5強で揺れも強かったのですが、
始めはそれほど強くない揺れがしばらく続いた後で
突然本格的な揺れが来るというパターンを体験したせいで、
それ以来あまり怖くない揺れでも結構緊張するようになりました。
ところで、先日のニュースでは
地震や台風などの大規模災害時に携帯大手3社が
自社の公衆無線LAN(WiFi)を無料開放する取り組みが本格化し、
今回の鳥取の地震でも実施されたそうです。
災害時に運用されるこの無料WiFi(00000JAPAN:ゼロファイブジャパン)は
IDやパスワードの入力が不要で被災者等に広く開放されるとのこと。
被災時には安否確認や救助・避難所の情報収集が必要になるので
とても心強いなと思います。
こうした対策が今後一層広がっていくのを願うと共に、
私たちも常に情報を得てそれを使えるようにしないといけないなと
備蓄品だけではない災害への備えを再度意識しました。
(宮)
■■目次■■
○主な動き○
・パネル展示等にご協力いただきました
・国内出張報告
・カンボジア出張報告<大島>
・カンボジア出張報告<小宮>
・ベトナム活動報告
・ラオス活動報告
・カンボジア活動報告
○ちょこっトピック○
・途上国の乳幼児6人中5人が栄養不足
○寄付情報○
○会員情報○
▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
◆パネル展示等にご協力いただきました
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9月に開催された自治労大分県本部定期大会、自治労熊本県
本部女性部定期大会、自治労滋賀県本部定期大会にて、エフ
ァジャパンの活動紹介パネルの展示とグッズの販売にご協力
いただきました。
各大会の資料とあわせてエファの紹介チラシも配布いただ
き、参加者の皆様にエファの取り組みを知っていただく機会
となりました。ご協力いただいた関係者の皆様、どうもあり
がとうございました。
エファジャパンでは活動紹介パネルの貸し出しを随時行な
っておりますので、展示にご協力いただける機会がありまし
たら、事務局までご連絡いただければ幸いです。
◆国内出張報告
—————
広報担当宮原が岡山県関係職員労働組合連合および岡山県
職員労働組合の中央委員会にて、ご検討いただいていたカン
ボジアへの支援事業についてプレゼンテーションさせていた
だきました。この事業は、カンボジア国境地帯の子ども達の
中学進学のための奨学金基金で、岡山県職員労働組合結成70
周年記念事業として中央委員会に提案され、当日実施が決定
されました。今後具体的な事業内容や進捗のご報告をしてい
く予定です。
◆カンボジア出張報告<大島>
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9月22日の秋分の日から、4カ月ぶりにカンボジアに出張し
ました。
通常は、ホーチミン経由のベトナム航空を使いますが、今
回は9月1日から就航した全日空のプノンペン直行便を使いま
した。23日(金)を休めば4連休ということで、機内はほぼ満
席。これほど多くの日本人とプノンペンに飛ぶのは初めてで
す。(後日、平日に利用した日本人に聞いたところ、3席に1
人ぐらいだったそうです。)
到着の翌日には、ワットタン(タン寺)にある障がい者の
クラフト工房を訪問し、インタビューとグッズを購入しまし
た。身体の障がい故に実家ではケアされるだけだったので、
インタビューに答えてくれた2人ともクラフトの制作スキルを
習得してからプノンペンで自活できることを誇りに思ってい
ました。
9月27日、自治労福岡県本部から14名の方々がプノンペンの
隣県カンダールの村で実施している就学前教室を訪問されま
した。この教室は、2015年に福岡県本部のご支援で備品や教
材をそろえ、就学年齢前の子ども達にフォーカスした寺子屋
教室に替えました。2年目のご支援では、高床式廃屋の床下を
使っていた教室を撤去し、屋根も高く明るい教室を設置しま
した。今回初めて保育士の方が参加されたため、おそろいの
赤いTシャツを着て「エビカニクス」を子ども達に披露してい
ただきました。就学前教室視察後には、プノンペン市内の児
童保護施設に移動し伝統舞踊や遊戯を見て、ここでも「エビ
カニクス」で子ども達と交流しました。
暦の上では9月30日~10月2日が日本のお盆に相当するプチ
ュンバン。この期間、多くの人が祖先の供養をするために帰
省します。帰省ラッシュを避けるために28日にプノンペンを
発ち、プレアビヒアに向かいました。休み明けに、初等教育
6年間を非公式に修了するパイロット事業地であるイエン村
を訪問しました。途中、川の氾濫で道が水没しており、ボー
トで移動することになりました。雨季のアクセスが困難であ
ることは覚悟していましたが、道の水没は想定外でした。年
配の教員は帰省中で留守。若い女性の教員と年配教員の代わ
りの女性が生徒達と集まっていましたが、授業というより、
パートナー団体が持参したお菓子の配布を待っていたようで
す。
今回訪問した寺子屋教室は、パイロット事業を含め3カ所の
み。訪問の主要な目的は、秋に終了する複数のご支援への完
了報告の準備でした。11月中旬には完了報告を提出するため、
11月1日に就任する新事務局長と関西、九州方面に出張する予
定です。
〇関連情報・写真
・自治労福岡県本部が村の就学前教室を訪問
https://www.efa-japan.org/?p=11258
◆カンボジア出張報告<小宮>
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エファに来て初めての海外出張で、カンボジアのプレアビ
ヒア県にある、現地NGOのSCADPが運営する子どもの保護施設
と寺子屋教室を訪問しました。
現在、プレアビヒア県のSCADPの保護施設では、幼児から高
校生までの50人の子ども達が、SCADPのスタッフとともに暮ら
しています。以前のような孤児は減り、親の経済的問題や離
再婚、虐待により親元で暮らせなくなった子ども達が大半で
す。親が都会に出稼ぎに出たまま戻らなかったり、面倒を見
てくれる祖父母が働けなくなり生活が困窮したり、親の再婚
相手から性的虐待を受けたり、そんな厳しい環境を生き延び
てきた子ども達ですが、せっかく保護施設に来ても、自ら施
設を出て行ってしまうこともあります。虐待を受けていた家
に戻る子もいれば、食堂の皿洗いをしているところを見つか
り、親からお金を要求されていたことが発覚したケースもあ
ります。SCADPのスタッフはそのような場合も諦めることなく
本人や親と話し合い、子どもにとってより良い環境を探そう
とします。時には、親元では教育を受けられないからと親か
ら頼み込まれて、中学卒業まで子どもを預かる場合もありま
す。
代表のソカリさんは、若いころは医者を目ざしていたそう
ですが、ポル・ポト政権下でプノンペンから農村に下放され、
医学を学ぶ機会を奪われました。彼女は「私はこの保護施設
も病院だと思っている」と言います。様々な形で傷を負った
子どもたちが、休養し、元気と笑顔を取り戻して、社会に旅
立っていくまでを安全に過ごすことのできる、稀有な場所な
のです。
保護施設は緑豊かな広大な土地にありますが、その生活水
準は決して高くありません。SCADPの懐事情にもよるのですが、
残念ながら、衣、食、住環境のいずれもが充足されていませ
ん。着ている服は穴が開き、薄汚れています。食事は、ご飯
に少しばかりの肉や野菜が入ったスープをかけたもの。トイ
レは50人の子どもに対して3つしかなく、男の子たちは施設の
敷地内の草むらで用を足しています。そして周囲にはハエが
飛び交います。
このような児童福祉施設に、国や地方当局が支援をする制
度はありません。海外からの資金も集まりにくくなっている
そうです。我々ができる支援もとても小さなものです。その
ことを考えると、子ども達やスタッフと同じ屋根の下で寝泊
まりしているうちに、何だかとても息苦しくなってしまいま
した。
SCADPは、教育を受ける機会のない国境地域の村々の子ども
達を対象に、非公式教育の教室(エファでは寺子屋教室と呼
んでいます)も運営しています。村の教育環境は様々で、公
立小学校のない村、校舎はあっても先生がいない村、学校ま
での道のりが遠く危険である村など、事情は異なります。
カンボジアは性犯罪が多いといわれる国です。また、以前
より改善したとはいえ、子どもの人身売買も懸念される地域
です。各家庭から学校までの途中は人気のない森や畑が広が
っており、親達は、特に子どもが小さいうちは、遠くの公立
小学校よりも近くの寺子屋教室に行かせることを選びます。
しかし、多くの寺子屋教室で教える内容は読み書きの基礎に
とどまり、小学校の中~高学年の課程が開講されることはあ
りません。
カンボジア教育省は、ユニセフや日本政府の支援の下、2020
年までに現在の2年の教員養成期間を4年の大学学部同等の制
度にするという目標を掲げています。教育省はこの国の教育
水準を維持し、さらに向上させようと懸命です。一方で、国
境地帯の村まで学校や先生が行きわたらない状況はなかなか
変わりません。村のリーダーたちも、寺子屋教室で教える有
償ボランティアの先生たちも、教育にはとても熱心です。ま
た、SCADPもぎりぎりの経済状態で何とか寺子屋教室を運営し
ています。誰も悪くないのですが、教育制度の向上という理
想と、その恩恵に与かることのできない辺鄙な村の現実との
はざまで、義務教育さえ終えることのできない子ども達が取
り残されていきます。
寺子屋教室を訪問すると、集められた子ども達の、低学年
のうちはホワイトボードを熱心に見つめていた瞳が、年齢が
上がるにつれて冷めていくのを感じます。年齢や能力に応じ
た挑戦と成長の場をどうしたら整えてあげられるのか、現地
で自問する日々です。
◆ベトナム活動報告
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エファジャパンはベトナム・ハイフォン市で障がい児支援
を行なっています。これまでハイフォン市では身体障がい児
の支援に重点が置かれてきましたが、最近は、精神障がい児
や自閉症児の早期発見・療育の支援にも取り組み始めていま
す。そこで、エファジャパンの協力機関であるハイフォン市
ソーシャルワークセンターと協力して、精神障がい児や自閉
症児の早期発見・療育支援に関するワークショップを開催し
ました。ワークショップでは、ハノイのカウンセリング啓発
センターから精神障がい・自閉症の早期発見・療育のベトナ
ム人専門家を招聘し、ハイフォン市で子どもの保護・ケアに
携わる政府系職員、精神障がい児や自閉症児の受け入れをし
ている診療所、幼稚園、小学校の職員などが集まり、それぞ
れの経験や課題について共有し、話し合いました。ハイフォ
ン市ソーシャルワークセンターも本テーマに関する支援を今
後検討しており、最初のネットワーク作りとしては、良い出
だしとなりました。
○関連情報・写真
・精神障がい児、自閉症児の早期発見・療育に関するワークショップを開催
https://www.efa-japan.org/?p=11277
◆ラオス活動報告
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ノンセンチャン村コミュニティ図書館は、自治労静岡県本
部のご支援により2010年2月にヴィエンチャン都郊外のノンセ
ンチャン村小学校の敷地内に、タトーン村コミュニティ図書
館は、自治労新潟県本部のご支援により2010年9月にヴィエン
チャン都郊外のタトーン村小学校の敷地内に建設されました。
両県本部には、これまでコミュニティ図書館建設後も図書館
の塗装や運営・管理に必要な備品などの支援もしていただい
てきました。今回は、自治労静岡県本部のご支援でノンセン
チャン村コミュニティ図書館に76冊の本、自治労新潟県本部
のご支援でタトーン村コミュニティ図書館に116冊の新しい本
を寄贈しました。図書館建設後は支援がなく廃れていく図書
館が多い中で、ノンセンチャン村コミュニティ図書館とタト
ーン村コミュニティ図書館は、継続支援のお蔭で開館時と同
じように子ども達に利用され続けています。
○関連情報・写真
・ノンセンチャン村コミュニティ図書館、タトーン村コミュニティ図書館に本を寄贈
https://www.efa-japan.org/?p=11287
◆カンボジア活動報告
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エファジャパンは、2007年以来カンボジアの市民団体SCADP
と協働して活動してきました。SCADPは、プノンペンとプレア
ビヒア県で児童保護施設を運営していますが、2012年にプノ
ンペンの施設出身の女子2名が大学に入学したので、パートナ
ーの人材育成として4年間奨学金(授業料)を支援してきまし
た。2名はソーシャルワークを専攻し、10月6日に卒業式を迎
えました。今後は、SCADPのスタッフとして働く予定です。
プレアビヒア県のイエン村で実施している小学校6年間の課
程を寺子屋教室で修了できる体制を作るパイロット事業では、
教室の修繕も終わり、5月中旬から公立小学校の教科書を使い
1年生から4年生の合計61名が学 んでいます。5月から9月まで
の5カ月間、月に1度の試験結果では、合格ラインすれすれの
生徒が一番多い状況です。この事業の1年次は1年半の期間を
計画しているので、時間をかけることで成績の向上を期待し
ています。今後入学してくる就学前の児童や5年生に進級する
生徒のために新しい教室が必要になりますが、今回副村長か
ら現在の教室(村の集会場)の隣に教室を建設する許可はも
らいました。
なお、パイロット事業地をチャーティールコン村からイエ
ン村に変更したのは、村に公立小学校が建設される計画が明
らかになったからでした。今回、チャーティールコン村に行
き6教室の立派な小学校がほぼ完成しているのを確認しました。
ただし、僻地によくあることですが、校舎はあっても教員が
赴任しなかったり、赴任しても辞めてしまうので、新しい公
立小学校が機能するかは見守る必要があります。これまでの
寺子屋教室は、就学前の子ども達を対象に継続される予定で
す。
〇関連情報・写真
・奨学金大学生が卒業
https://www.efa-japan.org/?p=11269
■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□
■途上国の乳幼児6人中5人が栄養不足
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ユニセフ(国連児童基金)は、途上国の生後6ヵ月から2歳
未満の子どもの6人中5人が、与えられる食品の種類と食事の
回数が十分でなく、身体や認知の発達に最も重要な時期に必
要なエネルギーや栄養が不足しているとする報告書を発表し
ました。
報告によると、離乳食の開始時期の遅れ、不規則な食事、
食品の種類の少なさなどの栄養習慣の乏しさは広範囲に見ら
れ、脳や骨格、身体が発達するために最も栄養を必要とする
時期に必須栄養素が不足しています。生後6ヵ月~2歳未満の
子どもの半数は、年齢に相応する最低限の回数の食事を与え
られておらず、3分の2以上は毎日4つ以上の食品群を用いた多
様な食事をとれずビタミンおよびミネラル不足を引き起こし
ています。また、動物性食品の価格が高いため最貧困層の子
ども達の食事の質を向上させることが難しく、サハラ以南の
アフリカと南アジアの最貧困層では生後6ヵ月~11ヵ月の子ど
もで最低限の種類の食事をとれているのは6人に1人です。
栄養価の高い食品を最貧困層の子ども達が手頃な価格で入
手できるようにするためには、政府や民間によるより積極的
で的を絞った投資が必要であると報告書は述べています。ま
た、コミュニティレベルの保健サービスによって、子どもを
世話する人がより良い食事の与え方や、子どもの下痢を予防
するために極めて重要な安全な水と衛生について学ぶことも
重要です。
▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
2016年9月28日~10月25日確認分
カンボジア 計¥2,018
・Yahoo!ネット募金
きしゃぽん 計¥3,566
・自治労本部
・個人1人
●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
敬称略。2016年9月28日~10月25日に登録の方
※HPへの掲載は省略
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発行人 伊藤道雄 編集担当 宮原朝香