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2012.05.15 更新

イベント報告:『移住労働者の女性と子どもを考える』

 5月14日、自治労会館ホールにて、『移住労働者の女性と子どもを考える』集会を国際公務労連加盟組合日本協議会(PSI-JC)およびフィリピンの民間団体DAWN(ドーン:女性の自立のためのネットワーク)と共同開催しました。

 第1部のシンポジウムでは、ハンソン理事長の開会あいさつ、辻元清美衆議院議員からのメッセージの後、文京学院大学特別招聘教授で前国際労働機関(ILO)駐日代表の堀内光子氏の基調講演『移住労働者をとりまく世界の動き』がありました。

 移住労働によって女性の社会的参加が拡大し、経済的にも地位が向上する一方、彼女たちの人権や安全が脅かされている状況、さらに移住労働者の子ども達への差別、暴力、虐待のリスクが拡大している状況が報告されました。そして、移住者の労働搾取を防ぐための労働条件監視や子どもの最善の利益を尊重するシステムの必要性が提起されました。

 基調講演の後、移住労働者と連帯する全国ネットワーク共同代表の山岸素子氏から、日本で生活するフィリピン人母子家庭の困窮や今年7月に施行される改定入管法・改定住民基本台帳法の影響について報告がありました。

 また、DAWNのダイレクターであるカルメリータ・ヌキィ氏からは、フィリピンに帰国した女性労働者と日本人の父親に育児放棄された日比国際児の現状および支援活動の紹介がありました。

 最後に自治労国際部長の佐藤克彦氏から、国籍を問わず人権を守る包括的な法律の必要性や共生社会を実現するための対話の重要性が提起され、シンポジウムは終わりました。

 第2部では、来日した7人の日比国際児によるミュージカル『クレインドッグ』が上演されました。ツルとイヌを両親に生まれたクレインドッグが、他のイヌと姿が異なる自分が誰なのか知りたいという思いから本当の父親を探す物語です。

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